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ならシネマテーク100回記念日

写真提供:NPO法人なら国際映画祭

映画館がなくなってしまったならまちで平成25年(2013)4月から始まった小さな移動映画上映会「ならシネマテーク」が令和4年(2022)12月で100回目を数えることとなりました。今年の映画祭NARA-wave部門ノミネート作品『WALL』と『君の誕生日』二本立てで金鐘ホールで上映会を行いました。12月10日土曜日の上映後100回記念トークイベントが開催され、発起人の河瀨直美監督、キュレーター兼ナビゲーターの東司丘宇夫先生、ナビゲーターの桝崎徹さん、ふぃむさん、そして森田洋平理事長とともに私も初回から携わってきたナビゲーターの一員として登壇させていただきました。当日の様子はこちらからご覧いただけます。

河瀨監督の力強い言葉をはじめ、初期メンバーである宇多滋樹さんや平井宗助さんから寄せられたメッセージを聞き、「ならシネマテーク」に込められた想いを再確認する貴重な機会でした。舞台に立ちながらこの場にはおられないスタッフの面影も一人一人思い出しておりました。それぞれの想いが積み重なってきたからこそ今日の100回目が実現したのです。

10年に及ぶ軌跡を振り返ったのがこちらの画像です。なら国際映画祭さんから頂戴しました。これだけの作品をチームシネマテークの面々は毎回選んで、借りて、宣伝して、上映して、ナビゲートしてきたのですね、壮観です。

当初は自分たちが好きな映画、見てほしい映画を選んで上映していました。故に旧作を掘り起こしてくることが多かったように思います。そして必ずゲストを呼んで上映後にトークイベントも行うことを自らに課しておりました。回を重ねるにつれ、映画作品を中心に据えることの大切さに気付き始めました。ナビゲーターが上映前に見どころの解説などを行い、上映後には観客とともに作品について語り合う時間を持つことを試行錯誤しながら行ってきました。河瀨直美監督によるナビゲーター特訓研修も開催され、毎回緊張しながら監督の前でリハーサルを行っていたことなど良い思い出です。ところが、コロナ禍においては語らい合う時間を制限せざるを得ない状況に陥りました。映画を見てから語り合う時間を持つことで映画鑑賞の体験は深まると思っておりますので、今後は徐々に観客との対話を持てるように戻していきたいですね。

作品選定については平成27年(2015)4月から東司丘宇夫先生がキュレーターとして参加してくださったので、自信をもってお勧めできる作品を提供できるようになりました。

お世話になった会場もたくさんございます。ならまちセンター市民ホール、多目的ホール、藝育カフェsankaku、もいち堂、奈良国立博物館講堂、きらっ都奈良3階会議室、奈良女子大学講堂、奈良女子大学佐保会館、帝塚山大学奈良・学園前キャンパス、奈良県文化会館小ホール、奈良県立大学3号館多目的ホール、あしびの郷、東大寺金鐘ホール、平城宮跡歴史公園いざない館、奈良公園バスターミナルレクチャーホール、エヴァンズキャッスルホール、そして当ホテル桜の間。各会場ではひとかたならぬお世話をおかけいたしました。ありがとうございます。

記念すべき100回目を終えて、次の節目に向けて心膨らませております。また、来年春以降はホテル尾花桜の間でもならシネマテークを開催いたします。映画を通じてたくさんのお客様とお会いできることを楽しみにしておりますので引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

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